急須で淹れるお茶(緑茶)はペットボトルに比べると手間がかかりますが、その丁寧な時間が忙しい私たちのシーンを切り替え、心や体をホッと一息させてくれます。
新緑園でお客様にお茶(緑茶・日本茶)をお出しすると、「ここで飲むお茶は美味しい!家ではこんな味にならない。どうやったらこうなるの?」と良く聞かれます。少しコツをおさえれば、お家でも美味しいお茶を淹れることができますよ。
新緑園スタッフが実践している急須(道具)で淹れる美味しいお茶の淹れ方をご紹介いたします。
急須など道具を上手に使って、緑茶最後一滴まで注ぎ切るまで手順やお茶を入れる為に大事なことなどを説明してきます。茶葉量や湯量、体調、気温などの条件変化でその時のお茶の味は1回きりです。毎回変化する味の揺らぎも、お楽しみくださいね。
~基本の煎茶~
1、良質な水
まずは、水にこだわりましょう。日本茶の味は使用する「水」によって大きく変わります。
一般的にお茶と相性のいい水は「軟水」です。
日本の水道水は軟水なのですが、水道水には消毒の為にカルキ(塩素)が添加されていて、そのカルキ臭がお茶の味や香りを損なわせます。
水道水でもカルキ臭をしっかり抜けば、美味しいお茶を淹れることができます
水道水のカルキ臭の抜き方
<沸騰させる>
ヤカンに入れて火にかけ、沸騰し始めたらふたを開ける。
3分~5分の間しっかり沸騰させ続け、カルキを飛ばす。
<浄水器や浄水ポットでろ過する>
ヤカンで沸騰させるよりも効果的で、水道水の中のカルキを90%以上除去することが可能です。
ミネラルウォーターにも負けない美味しい水に生まれ変わります。
またお茶だけでなく、他飲料やお料理も美味しくいただけます。
2、急須
お持ちの急須で大丈夫ですが、カゴ網タイプより、急須に網が張ってある方がお茶の葉の広がりが良いのでおすすめです。
これは対流を生み出し、お茶の成分が浸出するためです。
一番おすすめなのは、常滑焼きの急須です。
常滑焼とは、愛知県の焼き物で、滑らかな陶土を焼しめた赤い色が特徴の焼き物。
赤くなるのは陶土の中に酸化鉄が含まれているためで、この酸化鉄が日本茶のカテキンと反応をおこし、味がまろやかになると言われています。
日本六古窯のひとつですが、手頃な値段で買える急須もありますので、デザインや形で選ぶ楽しみもあります。
常滑焼と陶器、ガラス、アルミの急須でお茶を飲み比べたアンケートによると、85%の方が常滑焼の急須で淹れたお茶を美味しいと回答しました。
<常滑焼急須の良いところ>
・味がまろやかになる。
・薄くて軽い。
・お湯が冷めにくい。
・ふたがぴったりと閉まるので、お茶をしっかり蒸らすことができる。
・伝統的で美しい胴体部の形が、茶葉の開き具合を調整してお茶を美味しくする。
出典:常滑陶磁器商業協同組合
3、茶葉
茶葉なら何でも、と申し上げたいところですが、流通している茶葉の中には質の悪い緑茶もございます。
また、良いお茶でも封を開けてから長くお使いいただいていないものは、香りや味が劣化してしまっています。
私ども新緑園が季節ごとにおすすめするお茶を、新鮮なうちにお楽しみいただければ幸いです。
日本茶本来の香りと甘みと、上品でかすかな渋みの
バランスが絶妙な、新緑園で一番人気のお茶です。