19年間追跡調査…?コーヒーや緑茶をよく飲む人は「死亡リスク低下」も? 19年間追跡調査…?コーヒーや緑茶をよく飲む人は「死亡リスク低下」も?
コーヒーや緑茶をよく飲む人は、ほとんど飲まない人に比べて、心臓病や脳卒中などで死亡するリスクを低下させるとの調査結果を東京大や国立がん研究センターなどの研究チームが発表しました。
●緑茶やコーヒーを多く飲むことで、死亡のリスクが減少することが調査結果でわかった
緑茶やコーヒーを毎日多く飲むと、心臓病や脳卒中などで死亡するリスクを低下させるとの調査結果もなされています。
大学等の研究チームから発表されています。
緑茶やコーヒーの摂取量と、心臓病や脳卒中、肺炎など日本人の主な死因で亡くなる可能性との関連を解析。
●40~69歳の男女約9万人を対象とされています。
全国に住む40~69歳の男女約9万人を対象
コーヒーや緑茶を1日どれくらい飲むかを、ほかの生活習慣などと合わせて質問し、経過を約19年間追った。
・緑茶については、飲む量が多い人ほど死亡するリスクが減ることがわかった
その結果、緑茶については飲む量が多い人ほど死亡するリスクが減ることがニュースで報道されています。
一日1杯未満の人が死亡する危険性を1とした場合、一日に1杯から2杯の人は男性が0.96、女性が0.9、
一日5杯以上の人は男性が0.87、女性が0.83と緑茶を飲む頻度が多いほど死亡する危険性が低下する傾向がみられるとのことです。
・コーヒーについても同様の飲む量が多いほど死亡リスクが減るという結果になったとのとこです。
コーヒーを飲む量が多いほど死亡の危険性は減り、「1日3~4杯」と答えた人は、狭心症や心筋梗塞などの心臓病で死ぬ危険性が「ほとんど飲まない」とした人に比べて36%低かったそうです。
脳内出血や脳梗塞などの脳血管病は43%、肺炎などの呼吸器病は40%低かったそうです。
1日5杯以上飲む男性で死亡リスクが13%、女性で17%低かったそうです。
砂糖やミルクを入れるかなど飲み方の違いは考慮していない。
・一方、がんによる死亡との関連は見られなかったそうです。
また疾病別のデータによると、『がん』は変化なし。『心疾患』は36%減、『脳血管疾患』は43%減、『呼吸器系』40%減という結果が出ています。
また事故など外因による死亡は女性でリスク低下が見られたそうです。
・今回の結果で、コーヒーと緑茶に含まれる「カフェイン」、緑茶の「カテキン」、コーヒーの「クロロゲン酸」などに効果がみられたそうです。
コーヒーと緑茶に含まれるカフェインが血管や呼吸器の働きをよくしている可能性があり、
緑茶のカテキン、コーヒーのクロロゲン酸に血糖値を改善する効果が推定されるとしています。
●緑茶に含まれる「カテキン」とは?
カテキン(catechin) とは、ポリフェノールのフラボノイド類の一つ。
緑茶抽出物の中でも高い機能性があり、抗酸化作用や消臭・抗菌性などの様々な活性が知られています。
元々、緑茶は中国から漢方薬として日本に持ち込まれたのがカテキンの始まりで、古くからその薬効の高さは注目をされています。
カテキンの語源は、インド産のアカシア・カテキュー(マメ科アカシア属の低木)の樹液から採れる“カテキュー”に由来しています。
・カテキンは、緑茶に多く含まれています。
カテキンは、植物に含まれる苦み(渋み)成分で、緑茶や紅茶、ウーロン茶などに含まれていますが、その中でも最もカテキンを多く含むのは緑茶です。
急須で入れた緑茶には、平均的な湯のみ1杯に約100mgの茶カテキンが含まれます。
良質な緑茶から抽出されたポリフェノールはビタミンEの10倍、ビタミンCの80倍というすぐれた抗酸化力を持っています。
●コーヒーに含まれる「クロロゲン酸」とは?
クロロゲン酸は、コーヒーに含まれるポリフェノールの1つです。
抗酸化作用のほか、脂肪の蓄積を抑える効果などが知られており、糖尿病や肥満の予防のためのサプリメントなどに利用されています。
その量はカフェインよりも多く、コーヒーの褐色や苦味、香りのもととなっています。
「クロロ」という言葉は「緑」と「塩素」という二つの意味での使われる接頭語で、たとえばクロロフィル(葉緑素)や、クロロホルム(塩素)のようになります。
近年は、その予防効果の研究が進み、クロロゲン酸に様々な健康効果があることがわかり始めています。
・緑茶とコーヒーでは含まれている「ポリフェノール」の種類が違うとされています。
日本人が飲料から摂取するポリフェノールは、緑茶の茶カテキンとコーヒーのクロロゲン酸がほとんど。
出典:クロロゲン酸 – gooヘルスケア
緑茶とコーヒーでは含まれているポリフェノールの種類が違います。両方をバランスよく飲むことで、より健康への効果が実感できる
出典:クロロゲン酸 – gooヘルスケア