静岡県牧之原台地のお茶と昭和21年創業の赤堀商店のストーリーをAmazon Kindle/Paperback出版
毎日当たり前のように起こることを日本語では「日常茶飯事」という。お茶を飲んでご飯を食べるように普通のことという意味である。昭和の家庭風景には、ちゃぶ台、急須、茶碗、茶葉があったが、令和の現代はどうだろうか。
日本の家庭でのお茶は、江戸時代中期に茶葉を蒸して作る煎茶の誕生によって広まった。太平洋戦争期に落ち込んだものの、明治、大正、そして昭和の高度経済成長期を通じて右肩上がりで普及してきた。その後、生活スタイルの変化とともに、国民一人当りの緑茶消費量は昭和51年(1976年)に頭打ちとなり、国内総消費量は人口減少とも相まって平成16年(2004年)をピークに減少傾向にある。
しかし、日本はお茶の香りと味わいを忘れていない。日本の風土・文化と料理・菓子を引き立てるお茶に、まだ気づいていない人がいる。その信念と情熱から、お茶の伝統を守りながらも新しい楽しみ方に挑戦する人々がいる。静岡県御前崎市の赤堀商店・まるよ茶屋もその一つである。
静岡を中心とした日本の茶産業の歴史をたどりながら、赤堀商店・まるよ茶屋の軌跡と未来に向けた挑戦をつづる。
1. マルヨの夜明け前
茶の名産地の誕生 – 開国後の茶輸出 – 牧之原台地の開拓 – 静岡の茶生産拡大と清水港からの輸出 – 戦後復興へ
2. マルヨ赤堀商店の創業と発展
マルヨ赤堀商店の創業 – 高度経済成長期に東北から営業開拓 – お茶の流通方法の革新 – やぶきた(藪北)と深蒸し茶の革新 – 東北での顧客基盤と赤堀商店への改組 – 小売店のニーズに合わせ関東を開拓 – お茶を取り巻く状況の構造的変化 – 時代を先取りした茶工場の近代化
3. お茶と赤堀商店の未来へ
リゾート地でのホスピタリティ – 自らの決心で家業へ – カフェ店舗「まるよ茶屋」の企画 – チームでの経営へ – 業務プロセスの改善 – コーヒー文化からの触発 – 手軽さと上質さ。カプセルティーの共創 – 牧之原台地の恵みを楽しむ – 伝統から未来へ
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電子書籍版 250円(税込み)、ペーパーバック版 960円(税込み)